パチンコ屋にとって感情的になりやすい客は美味しすぎる上客

なぜ出禁にならないのか不思議でたまらなかったヤバい人|フォースの覚醒

 

 

これは、私が店員時代(最初期)に実際に見たお客さんです。

 

 

なにかと接客について厳しいお店で、新人の私はやっと
勤務時間中ぶっ通しで出入り口で大声で挨拶をする
という苦行から開放されたばかりでした。

 

 

「いやパチ屋に来るお客さんは接客とかぜんっぜん求めてねーから!!」

 

……と今では思います。
それならまだ若くて可愛い女性スタッフを雇って、それなりに露出の多い格好をさせたほうが何倍もマシです。(客としての個人的意見)

 

 

 

どこのお店もそうですが、面談時に

 

「プライベートでもめちゃ打ちに行きます!」

 

みたいなアピールをしない限りは、
基本的に新人はパチンココーナーに配置されます。

 

スロットに比べて覚えることが圧倒的に少ないからです。

 

 

しかも当時は店員の目押しOKの時代でしたので、
プライベートで打ちに行かない新人なんて、もう

 

「スロットコーナーには近づくな!」

 

「スロットコーナーを見るな!」

 

とかそんなレベルです。
お客とトラブルのにおいしかしませんので。

 

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本題に入ります(^_^;)

 

そのお客さんは、近くを通るとやたらめったら睨んでくる人でした。
なんかサーチライトみたいに振り返ってまで目で追ってくる。

 

 

見た目は、なんていうか、散らかったパーマの金髪に、日焼けした肌、
さらに薄い色の細いサングラスをかけていましたので、

 

「なんかAV男優みたいだな……」

 

と思ったのを覚えています。
(やっぱり店員の間で「男優」とあだ名されていました)

 

 

スロットは打たないようで、いつもパチンココーナーにいます。

 

そしていっつも負けているのか知りませんけど、
常に露骨にイライラしている。

 

 

上司にもインカムで

 

「△コースの海123番台打ってるお客さん、気をつけて」

 

「また例の男優さん来てるから気をつけて」

 

と言われるような、いわゆる要注意顧客です。
(いや、気をつけろって言われても……)

 

 

 

そんなある日、出勤してホールに出ると早々、

 

「○コースに例の男優さん来てるから気をつけて」

 

とインカムが。

 

「うわー近づきたくないなぁ……」

 

と思っても、コースにはその人以外にもお客さんはいるわけで、
しかもそういう時に限ってその人の近くの台が噴いていたりして……。

 

睨まれながら箱交換とかもうチキンの私にはチビリものでした。

 

 

で、男優さんの近所の連チャンが終わって、

 

「あ〜、もうあのコース行かなくていいわぁ……」
(全コース舐めるように回らなければいけないという決まりはない)

 

とか思って一息ついていると……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっ!?」

 

隣のコースから、何かが割れるような大きな音がしました。

 

「絶対に男優さんだろうな」と思って見ると、
やっぱり男優さんでした。

 

打っていた台が割れていました。

 

 

そして男優さんは、それでも怒りが収まらないのか、
コースの入り口に立って

 

「どうぞ〜☆」

 

ってやっていたマリンちゃんパネルを蹴っ飛ばしてへし折り、

 

「おぉなぁーー!!ほらポォォオオオ!!」
(店内の音楽でちゃんと聞き取れませんでしたが、私にはそう聞こえました)

 

と絶叫して正面出口へと向かいました。

 

 

すると、一部始終を見ていた店長が事務所から飛び出してきて
男優さんの腕を掴んで止めたッ!!

 

ところが、わりと体格の良い男優さんは
店長をふっ飛ばして勇み足で出て行……

 

……こうとして、このところ反応の悪くなっていた自動ドアに1回ブチ当たってから、出ていきました。
(取ってつけたオチのようですが実話です)

 

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「これはさすがに警察沙汰やろ」

 

とか思って、イタズラをした子どもみたいにドキドキしながら
翌日のニュースを見ていた私でしたが、特に何もなし。

 

「まあ誰も(マリンちゃん以外)ケガもしてないしな……」

 

まあ、とりあえず出入り禁止は必至でしょう。
だってお店の物を壊した上に、店長をふっ飛ばしたんですよ?

 

 

ところが、翌日出勤してみると、
男優さんがいました。

 

ふつうに海○語を打っています。

 

こっちをチラッと見ましたが、これまでのように“睨む”といった感じではなく、
心なしかチワワのような物悲しい顔でした。

 

 

 

そして魚群をハズしても

 

「くっ……。はぁ……」

 

みたいなおとなしめの反応。

 

 

「やっぱりあの後捕まって鉄拳制裁でも受けて反省したのかな?」

 

とか思いましたが、幻想でした。
(いや、そもそも反省したら打ちに来ませんよね^^;)

 

 

巡回していると、段々男優さんの怒りのボルテージが上がってきました。

 

あのアスファルトとか固める「ガガガガッ」ってやるマシンみたいに
ものすごい貧乏ゆすり。

 

 

 

※ランマーという機械だそうです。

 

 

「やだなーこわいなー」

 

とか思って他のコースばっかり巡回して逃げていると、
あるコースの真ん中あたりで、
めちゃくちゃ仕上がった顔の男優さんが
すごい勢いで向かってくるのと出くわしました。

 

きっと軍資金が尽きてやめたのでしょう。
その帰り道に当ってしまったのです。

 

「ツイてねぇ〜……」

 

こういうとき、店員は席の間に避けて
お客さんにお辞儀をして道を譲る決まりです。

 

私が頭を下げて、男優さんが通り過ぎるのを待っていると、
私の目の前で、ちょっと男優さんが歩を緩めたではありませんか!!!

 

「え、まさかどつかれるん?」

 

一瞬で全身の毛穴が逆立ち、超EMERGENCYモードです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ォォォォオーーーー!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

男優さんは、私に向かってそう叫んで去って行きました。

 

「『コォォォォオーーーー!!!』ってなんだろう?……」

 

それをどんなモチベーションで受け止めていいのかわからなかった私は、
少しだけ、パニックになりました。

 

 

 

その後も男優さんは普通に来店して、
たまにちょっと箱を積んでいるのを見ましたが
だいたい負けていました。

 

毎回朝から晩までいるので負け額はけっこうなものだったと思います。

 

そしてその度に、店内の備品に八つ当たりしたり、
スタッフに暴言を吐いたりして行きます。

 

 

もうずぶの新人ではなくなって、
ある程度上司先輩と話ができるようになった私は、
思い切って店長に

 

「なんであのお客さん入店禁止にしないんですか?」

 

と聞いてみました。

 

 

すると店長は、

 

「だっていいお客さんじゃない?」

 

と言いました。

 

 

あの時の店長の「ニヤッ」とした顔は今でも忘れられません。

 

 

【完】



パチンコやスロットにハマり狂っていた当時の自分にぜひ読ませたい教材。これがあったらまず私の人生はもっと違っていたはず。

 

 


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